俳誌「藍生」

月刊誌。平成2年創刊。清新で活気あふれる結社。師系・山口青邨。同人制なく全員平等。主宰選の雑詠中心。全国に勉強句会あり。

〈主宰〉黒田杏子

■12月号の誌面から

学生を愛し給ひし青邨忌(黒田杏子)

姿見に秋を映して旅の果て(松本美緒)

ながさきの雨つのりけり広島忌(森光梅子)

羽衣の曲舞ひ月下梵音遠ざかり(董振華)

関西もドバイもローマも半月や(前田万葉)

 

主宰の選後評によると、巻頭句「ながさきの雨つのりけり広島忌」の作者・森光は、若き日に永井隆をサポートした経験を持つという。

 

五十嵐秀彦の論考「細谷源二と斎藤玄~もうひとつの昭和俳句史~」を掲載。令和5年1月から北海道立文学館(札幌市)で開催される特別展「細谷源二と斎藤玄 北方詩としての俳句」に先立ち、特別展企画者である五十嵐が、昭和期の北海道を代表する俳人である二人についての考えをまとめたもの。