俳誌「円虹」

月刊誌。平成7年1月、神戸で山田弘子が創刊。師系・稲畑汀子。自然を讃えること、日本語を磨くこと、伝統性と現存性の調和。

〈主宰〉山田佳乃

■11月号の誌面から

去来忌や嵯峨野よりくる豆腐売(山田佳乃)

いつの間にとは新涼のこんな朝(海輪久子)

葛の花山家に早き夕支度(前田容宏)

石一つ返せばわつと蟻の国(富田道子)

 

主宰の「海光抄」は日本伝統俳句協会全国大会に参加した体験の随想。台風も迫るなかで催行が決断されたこの大会を通じて、人と出会い、語らい、旅をすることで得られる学びを再確認したという。

随想「俳句への導き」は三宅久美子。「ホトトギス」同人であった義母が亡くなり、義母を思う気持ちが俳句となり、没後も届いていた「ホトトギス」に投句してみたところ、最後のページに載ったのが俳句をはじめたきっかけだったという。