俳誌「澤」

月刊誌。平成12年4月、小澤實が東京で創刊。実作・研究をとおして俳句の本質を探究する。詩文学芸への目配りも忘れない。

〈主宰〉小澤 實

■12月号の誌面から

ほほづきに幻住庵記書き継ぎぬ(小澤實)

年用意些事はかなごと大切に(高橋睦郎)

黒紋付の羽織の祖母や運動会(余村光世)

川獺の螺旋泳ぎや泡纏ひ(新村秀人)

 

「川獺の螺旋泳ぎや泡纏ひ」(新村秀人)について主宰は「選後独言」にて「川獺だけでは、まだ季語として認められていない」とし、佐藤文香が提唱する新季語を受け止めた作か、「獺魚を祭る」の句として読むか、とする。

根岸哲也「詩文学芸書を読む」は荒井裕樹『凜として灯る』を取り上げる。女性障害当事者である社会活動家・米津知子の評伝。