約10年間のエッセイ60余編を収録。自身の俳句を散りばめつつ、思考は身辺や私的な記憶から死者、社会、歴史へと移ろいます。第Ⅴ章の章題にもなった〈八月来る私史に正史の交わりし〉に貫かれているような一書です。