「汀」主宰の第4句集。句集名の「夜須礼」(やすらい)は「京都今宮神社の摂社、疫神社の祭礼で、三大奇祭「安良居祭」の傍題」(「あとがき」)とのこと。日本的なゆかしい事物に取材する句が多く、その味わいは和歌的というよりはまさに俳諧的。一句ごとにさまざまな技巧が凝らされており、それゆえどの句にも華があります。熟練の技に唸らされる一冊。