2020年5月、都内の神保町にあった居酒屋「銀漢亭」が17年の歴史に幕を閉じました。店主は「銀漢」主宰の俳人・伊藤伊那男氏。証券・金融業界で長く働いた氏が、バブル崩壊を経て開業したこの店は、やがて俳人たちの溜まり場になりました。 本書は、堀切克洋氏が、銀漢亭の記憶を形として残しておきたいという思いから編んだ一冊です。銀漢亭を訪れたことのある約130人の俳人・俳句関係者たちが寄せたエッセイ他が収録され、平成後期に俳壇のサロンとしての性格を持った「銀漢亭」の姿が、多面的に描き出されます。