俳誌「炎環」

月刊誌。昭和64年1月、石寒太が東京で創刊。師系・加藤楸邨。「心語一如」のもとに、言葉にも心にもかたよらず、自分の言葉で表現。

〈主宰〉石 寒太

■11月号の誌面から

Mといふをんな許さず今日の月(石寒太)

号外の河北の処暑や優勝旗(古指秀一)

蟬時雨半端に割れし殺生石(丹間美智子)

大津から時計回りの冬の旅(岡田由季)

ふるさとの山は筑波嶺麦の秋(北悠休)

 

主宰の「寒太・人物探索」は漫画家の福地泡介。「サンデー毎日」の俳句欄「サンデー俳句王(ハイキング)」に福地が載せていたイラスト俳句がPHPから単行本化された際、寄稿者として協力したという。〈秋深しそろそろ来年に期待する〉など福地らしいユーモアのある句も紹介されている。

毎年恒例の「炎環賞」。今回は29編の応募を得たが該当作なしの結果に。選考にあたった7名の懇切な批評も掲載されている。